2025年5月2日金曜日

山形旅行記(2泊3日)

旅行、してますか?

昨年のGWは引きこもりだったような記憶がありますが、今年は有休を贅沢に4日ぶち込むことに成功したので、旅行しました。

これはその記録です。

行先は、かねてより行きたかった山形です。
行ったことはありませんでしたが、血縁というところでいえば縁のある土地ということもあり、一度はその地へ行きたかったのです。
本音を言えば6月か7月に行きたかったのですが、今年はこの時期にまとまった休みは取れなさそうだったので……。

0日目:家を出発

自家用車の特権:出発時間不問 を活かし、出発は前日夜です。
出発前の儀式:トリップメーターリセットも忘れずに……。
出発前の儀式

最初の目的地の到着目標時間は4時半。
高速道路の深夜割引を利用して、土砂降りのなかガンガン北上していきます。

1日目:①夜食

雨も弱まってきた深夜2時すぎ、東北道下りの安達太良SAで休憩。目的地までは1時間半弱と、1時間程度は余裕があります。

翌朝はおそらく食べる時間がないので、ここで夜食とすることにしました。
ここは、深夜でもフードコーナーが営業している、ドライバーの救世主みたいな場所です。(厨房のおっちゃん、本当にありがとう……)

ここの「あだたらラーメン」が素朴な醬油ラーメンで身に沁みます。
おっちゃん応援のため 味玉つき(+150円)にしました。




食後、余った時間で仮眠を試みましたが失敗、そのまま出発しました。

1日目:②白川湖

東北中央道・米沢北ICで降り、下道をひた走っていきます。
山の中にあることはわかっていましたが、進んでいくにつれ道路状況が郊外→田舎の集落→丘陵地帯ぽいアップダウンと変化していき、最終的にはまあまあタイトなカーブが延々続くガチの山道に。
ただのガチの山道ならどうということは無いのですが、ここに前方100m見れるかどうかというレベルのすさまじく濃い霧に両脇が黒い雪(除雪した雪の解け残りと思われる)という要素が加わり、なかなかスリリングなドライブとなりました。Google先生も通っているらしいので、通った道のストリートビューのリンクを貼っておきます。

さすがに夏に通ってますね。厳冬期ってこの道通れるのだろうか……。

強烈な山道を潜り抜けて開けた場所に出てくると間もなく目的地です。

到着は4時半少し前。
予想外にしっかり舗装された駐車場に案内されると先客は車が3台のみ。
あとは近隣の宿泊施設やオートキャンプ場の人だけのようです。
さすがに日の出前にくるような気合いの入った人は少ないようです。

見たかったのはこれです。
雪解けの季節にのみ見れるという水没林。
自分が思っていたよりは木は少なかったですが、カヌーに乗って行けるエリアになるとまた違うのかな?
無風だったしカヌー客もおらず、鏡のような湖面とともに1時間程度、景色をぼんやり眺めたり写真を撮ったりして過ごしました。


晴れた後の景色も見たいな~など考えながら一旦車へ戻ると辺りは土砂降りに……。
向こう2時間は雨らしいし、急におなかは痛くなるしで、どうにもならないので出発することに。

1日目:③烏帽子山公園

赤湯温泉、赤湯ラーメンで有名なエリアにある公園です。
桜の名所でもあるのですが……。

悲しいかな、1週間前にはもう散っていたようです。

朝一の花見は諦めて、八幡宮へお参り。
大鳥居は必見

旅の無事をお祈りして、次の場所へ。

1日目:④霞城公園(山形城跡)/郷土館

予定より2時間早く進んできてしまっているため、2日目に予定していた霞城公園へ。
ここも桜の名所ですが、まあ、散ってます。
しかたないね……。

公園になっている本丸・二の丸跡はすさまじく広いのですが、三の丸を含めるともっと広いらしく「すっげえ……。まじかよ……」などと語彙力が蒸発している人間並みの感想しか出てこない状態になっていました。
まあほぼ徹夜明けみたいなもんなので……。

ちなみ公園内には文化施設が建てられており、体育館や武道館、県立博物館、山形市郷土館などがあり、博物館は興味があり、ぜひ見学したかったのですが時間もなく、博物館はパスして、山形市郷土館のみ見学。
擬洋風の建物が素敵

移築された建物だそうですが、元々は明治期の建物らしく、外観も中もレトロな雰囲気でした。
展示物は、建物が元々病院だったこともあり、地域の医学の歴史を中心に、山形市の歴史も触れるような内容でした。
年代物の機械がガラスケース無しで直接見られるのは結構アツいですよ。
どう見ても収蔵庫なんてない建物だからなのか、とりあえず置いとけみたいな感じで置いてあるところがあったのはやや気になりますが……。

霞城公園内は今も定期的に発掘調査がされているのか、昨年度の成果の展示もありました。
なにか調査やっていたのかなと思しき一角があったので、そこかな?

自分たちのルーツをたどることって素敵だと思いません?

1日目:⑤旧柏倉家住宅

門からして存在感が違う

先に書きますが、ここは歴史に興味がある人、建物に興味がある人、地元の人におすすめの場所です。
中は撮影ができなかったので、「行って、ガイド付きで見てくれ」としか言えないのですが……。ガチの専門家以外はガイド付きでないと、ある一角をのぞいてすごさがわからんとガイドの人は話していましたが、それは全くその通りでした。

ガイド付きの時間帯は公式サイトに書いてありますが、全くその通りに行かないとガイドいないかというとそうでもないっぽくて、自分は15分遅れで行ったら前の組が終わった後にガイドの人が来て案内してもらえました。

見学の前提知識として、山形県内の大まかな地名は知っておくとより良いかなと思います。
自分が名前と位置が一致できる程度にわかるのは酒田、鶴岡、新庄、最上、寒河江、山形、天童、米沢くらいでしたが、それでやや怪しいくらい、もう少し歴史にも踏み込んでから行くとめちゃ楽しいはず。
えらい人と思しきおじいさまも数人いましたが、耳が慣れていないと聞き取れないくらいにはこのへんの発音で、懐かしい気持ちになりました

この後、ガイドで一緒になった近隣に在住のご婦人がたと近隣にある三十三観音のひとつにお参りもしました。旅は道連れってやつ……?

1日目:⑥尾花沢そば/「手打そば たか橋」

遅めの昼食です。
山形はそばの産地でもある(恥ずかしながら初めて知りました)ということで、その一角である尾花沢のそば屋へ。
13時半すぎだったか、結構遅かったので空いているかと思いきや若干待ちくらいの混雑。
天ぷらや鴨汁付き板そばに心を奪われそうになりますが、夜は旅館めしなので、食べすぎ危険ということで、板そばを選択。2人前なんですけどね。
奥に見える漬物も最高にうまい

やや固めの歯応えがあるそばですが、腹も減っていたので気が付いたら無くなっていました。
つゆは出汁がマイルド寄りな味付けで、あくまでもそばが主役でつゆはあくまでも引き立て役といった印象。そば屋のつゆは結構濃い出汁を出す印象があったので、これは意外でした。
そば湯は濃いめ、これももちろん胃のスペースとつゆの残りで相談しつつ飲んで出発。

1日目-2日目:⑦瀬見温泉「喜至楼」

ここの存在を知ったのは、宿を探すべくじゃらんを探索していたときなのですが……
エレベーターも無く、他旅館様より設備は大変劣りご満足頂けないと思います」という、客をふるいにかけるような後ろ向きな文言で逆に興味を持って調べてみると、とんでもなく(本館玄関は明治元年の建物とか、山形県内最古の旅館とか、そんな話が出てくるくらい)歴史のある建物らしく、こいつァ泊まるしかねえ!! と即決。ここに合わせて旅程を再調整するまでやりました。
本館と別館と選べますが、建物に興味があるなら本館一択です。部屋は狭く、風呂はもちろんトイレもありませんが、そんなことは些細な話です。

宿泊する部屋の場所に関わらず、受付は別館から。
到着時は土砂降りだったため、渋い外観を写真に納めるのは後回しにして、建物へ駆け込むと、もうフロントからして渋い(写真撮りそびれた)。気になる人は探すか泊ってください。
受付にいたのは、この世を全てを知っていそうなオーラのあるおばあちゃん。
「お部屋は見晴らしの良い三階の角部屋にてご用意しております」との言葉に内心テンションが上がりつつ、わけわからん複雑な経路を聞いていると、宿の人がきて案内してくれました。
すたすた歩く宿の人の背中についていきながらも視界にうつるものすべてが歴史の重みを感じるもので、もう、「わァ、わァ……」しか言えなくなりそうでしたが、案内してもらった部屋の扉を開けた先の光景もまたすごいもので、
たぶん本館の角部屋が一番オーラあると思う

いや……この部屋、泊っていいんすか……。
今まで泊まったどの宿よりも印象に残る部屋がそこにあり、案内を済ませた宿の人はどこかへ行ってしまい、語彙力が飛んでる人間ひとりは、部屋に荷物を置いて館内の探索へ出ることにしました。

部屋の目の前の廊下とかこれだし、
部屋の目の前の廊下がこれ

階段上った目の前には激渋いお願いごとがあるし
各階に掲示されているお願いごとも渋い

トイレのドアもほとんどこんな渋い表記だし
これも渋い表示だけどトイレは設備更新されてました
温泉の成分分析表。昭和25年9月20日付

館内はどこを写しても画になり、展示されている写真などは「昭和廿七年」と戦後十年も経たないうちの写真ばかり。
装飾の意匠もまた渋いもので、これも歴史的な建物でなければ見れないであろうもの。かなり遠かったがここを宿泊先に選んで良かった……。

本館玄関の両側の扉の意匠も素敵

建物を繋ぐ階段を上ればそこは昭和

夕食はなんと個室食、専用の部屋に通されての食事でした。
ちなみに、どの部屋で食事になるといった案内は無く、館内の探索中に部屋番号をかけてある部屋が並んでいたので、なんとなくここだろうと、時間になってから行ったら近くにいた配膳のおばちゃんに声をかけられて部屋に通されました。

飲み物について聞かれますが、何があるのか聞くと、地酒かビール(各社あるらしい)とのことでしたので、あんまり考えずに地酒をチョイス。
日本酒は飲めますが1合が飲んでからまともに歩ける限度(館内は階段だらけだから千鳥足だと確実に遭難する)なので、どんな形で出てくるのか(深く聞かなかったので)内心すこし不安になりつつ待つと、300mlの瓶で「最上町限定流通」の地酒が登場。

脇の台に置いてあった魔法瓶のお湯を少し飲んでからおちょこに酒を注いで口に含んでみると、とてもフルーティと言っていいのか、香りのよいお酒ですっきりとした口あたりでかなり飲みやすく、飲めるなら地酒を選択すると幸せになれると思います。精米歩合は50%、アルコール度数は15%。製造日は2025年4月。
さすがに300mlも飲めない(し飲んだら風呂入れなくなる)ため、残ったぶんはお土産としました。
めしに関しては、春ということもあり山菜料理がメインでした。
ちなみに脇にいた鍋は、カニ鍋でした。濃い出汁が出てめちゃおいしい、酒が進んでしまう……。
鮎の塩焼きは火鉢に突き刺さっていました。心地よい塩加減に酒が進んでしまう……。
白飯ももっちり系の炊き上がりでこれまたうまい、漬物と交互にいただくとまた酒が進んでしまう……。
品数じたいは多くもなく少なくもなく、実質徹夜の身体にはちょうどいい量でした。


2時間かけてゆっくり食べては飲みをやり、部屋に戻ってからは気持ちよくなった身体を横たえていると意識がどこかへ飛んでいき、気がつくともう23時半。

瀬見温泉の伝説にちなんだ絵柄の湯飲み

風呂は3か所あり、別館のオランダ風呂、本館にはあたたまり湯(男女別)、千人風呂。
アルコールは3時間でやや抜けてきているとはいえ、酔っ払いなことを考慮して、この宿のメインらしい千人風呂だけ浸かることにしました。
なお千人風呂は時間帯で男女入れ替わり、夜遅くは混浴になりますが、まあ深夜に入るヤツなんていないだろうし、もし誰かいて入りづらい雰囲気だったら隣のあたたまり湯で待ってから入ったらいいかと思い突撃すると、案の定誰もおらず貸し切り状態。

風呂場に関しては温泉成分で傷みやすいのかかなり傷んでおり、そういうのが苦手な人には薦めづらいですが、逆にそういう渋いのが好きな人にはおすすめ。
源泉は無色透明らしいのですが、この日は濁っていました。なんでやと思っていると、入口に注意書きが……。曰く、「源泉は高温なため、2キロ先の沢から自然水を引いて加えることで調整しており、山の神様のごきげんが悪い時は砂などが混じり濁ることがある」とのこと。結構土砂降りだったので、そういうことらしい。日が良くなかったみたいです。
山の神様はごきげんななめ



朝食はフロント近くの会食場でした。
朝食の目玉はなんといっても鮎の一夜干し、うますぎ……。

朝食を食べ終えたら出発です。着いた直後は非日常感にはしゃいでいましたが、一晩寝て起きてみると独特の居心地の良さが出てきました。
名残惜しさの残る出発というのもなかなか無く、次泊まる機会があったら2泊したい思いが残ります。雪が積もる冬に行きたいね……。

2日目:①瀬見温泉を少しふらふら

瀬見温泉は源義経ゆかりの地で、どんな話があるのかは旅館組合の公式サイトに書いてあるのでこちらを参照してほしいのですが、時間は全然なかったため、全然回れていません。
公共交通機関で来れる場所なので、今度は冬に行きたいぞ……。
昨日雨でまともに見れなかった外観

本館側、左側の建物の3階に泊ってました

2日目:②河北町 紅花資料館


山形県の歴史を語るのに必要な要素として、「紅花」は欠かせない存在で、今では県花も紅花らしいのですが、その紅花をテーマにした資料館です。
中は意外なほどに広いのですが、5月はぶっちゃけてしまうとなんもありません。わかってはいたけども……。
紅花畑は種まきの季節らしく、耕されたふかふかの土だけしかないため、紅花畑を見たい人にとって見応えはシーズンを100としたらその半分以下かもしれませんが、紅の館なる建物には紅花をとりまく歴史や紅花を使った染物などが展示されており、ここだけでもじっくり見て回ると1時間以上は軽くかかります。
誰ともすれ違わず、来館者は自分しかいないのではと思うほどでしたが、紅花の季節は混みそう……。

2日目:③昼食「いろは本店」

河北町で有名なめしといえば「肉そば」。
冷たいかけそばにこりこりの鶏肉が乗った一品。暑い日に食べたら最高だな~と思いつつ(この日は寒く、セーターを着こむレベル)、アツアツのかき揚げも崩しながらつゆに浸したり一緒に提供された醤油をかけたりしていただきます。
レンゲはないので、つゆを飲みたかったら漢らしく直飲み一択です。

近くにあったら通いたい……

2日目:④さくらんぼ会館/ジェラート

寒河江といえばさくらんぼのまちですが、ここに超おいしいジェラートがあります。
2つ盛っても390円、安い……。
いっぱいあって迷いまくりでしたが、ここは前に並んでいた地元の人っぽいおばあちゃんと同じもの、さくらホワイトチョコ+さくらんぼのたまごとしました。
言うまでもなくどちらもおいしい。近くに住んでいたら毎週通うわ……。



隣の道の駅では、さくらんぼのハウスものが売ってました。シーズンは6月以降だからね。

2日目:⑤慈恩寺

1日目に会ったご婦人がたにおすすめされた場所です。
悲しいかな時間が押しており、軽く見て回るだけで終わってしまったのですが、山門、三重塔、本堂の三ヶ所だけでももうお腹いっぱいになるくらい見事なもので、ぜひ実物を見てほしい。
建てたのは地元の大工棟梁 布川文五郎という方らしく、「地元の大工棟梁でこれだけのものを建てるのは凄いこと」などと言われているのもあり、この大工さん何者なんだ……という思いも出てきますが、さすがにこれを調べるにはその土地の図書館などに行かねばならず、これはまたの機会に……。

2日目:⑥文翔館

こいつ疲れてますよ(水平じゃない……)

霞城公園の近くにある、元県庁の建物です。
内部はこの建物を建築当初のすがたに戻す工事の内容や、山形県の歴史などを紹介する資料館のようなものになっています。
ここも時間が押しに押しており、1時間半は見たかったところを40分しか取れなかったため、消化不良ぎみ……。山形市内は他にも見どころがあるので、山形市内で腰を据えて見て回れるといいですね(今回旅程詰めすぎでした)。

2日目-3日目:⑦小野川温泉「吾妻荘」

山形市内から車を走らせること1時間半、米沢の市街地をスルーして山の中へ進んでいくとある温泉地、小野川温泉に一泊。
受付の女将さん(?)による聞き取りやすい発音だけど語彙は山形というギャップのある館内の案内を聞いて、部屋へ向かいます。
この宿も創業は江戸時代までさかのぼりますが、館内はわりと新しめで、部屋の印象は「平成まで来たな……」といったところ(昨晩は明治や大正や昭和だったので……)。
三階のしかもまたも角部屋だったので眺めはよく、温泉街の一角を眺められました。なぜか写真ないけど……。
ひろいし広縁ある

部屋の冷蔵庫には酒がセットされておりました。吞兵衛でも安心!(今日は飲まない)
飲んだら後精算です

夜ごはんは山形牛のすき焼きをメインに、郷土料理と季節の食材を使った料理。
なんか申し訳なくなるくらい丁寧な説明が入り、飲み物はどうするか尋ねられますが、この時点ですでに疲労度が危険な領域に突入しかかっており、酒を入れるのはアカンのではないか……ということで、ひっじょ~~~に惜しいですが、地酒はパスしました。種類豊富だったのと1合での提供があったので、万全の状態だったらなにかしら飲みたかった……。

疲れが写真に現れている

途中で天ぷら(ふきのとう、帆立、エビ)、ごはん、お吸い物が出てきましたが、疲れからか写真はないです。
体力ガン無視旅程、もうやめようね……。

館内探索する体力もなく、お腹いっぱいの身体を昨日同様に休めていると、いつの間にか意識がどこかへ旅立ってしまい、気付くともうじき日付が替わろうかという時間。
館内探索するのはさすがに諦めて、温泉に浸かることにしました。

源泉はなんと80℃と激熱、これを加水なし、加温なし、循環ろ過なしで入れているらしく、身体を洗った後おそるおそる湯船に手を突っ込んでみると、まあかなり熱い。
かけ流しなので表層が熱く下はややぬるいとのことなので、気合いで上下をかき混ぜてみてから足を突っ込んでみると、やや熱めくらいに落ち着きました。
それでもぬるめの湯の信奉者には熱いですが……。
しばらく浸かっていると熱い湯が流れてきて、心臓が ウッッッッッッとか言いそうになるので、定期的に腕をぐるぐる回して攪拌する必要があります。一人だから気兼ねなく攪拌できたけど、ほかの人いたらどうすればよかったのだろう……。

そんなこんなで泉質と入浴中の運動(腕ぐるぐる)もあいまって、短時間で身体はぽかぽかを通り越して、水かけられたらしぬんちゃうかというくらいアツアツになりました。
ちなみに温度調整用に水の蛇口はありましたが、深夜だからかホースは撤去されており、加水による調整は諦めました。
出しっぱなしで寝たヤツとか、いたんだろうな……。

部屋に戻ってからも身体は熱いまま、入眠できる程度に冷めるまで一時間以上を要しました。泉質の力かなこれは……。

翌朝。朝食はごはんが進むヤツのオールスターみたいな布陣に、さっぱりいただける湯豆腐、甘酒と胡麻で作ったタレをかけていただくサラダ、自家製味噌の味噌汁が周囲を固める……という構成。
ご飯は山形県産のつや姫、おひつを開けてみると1合は軽くありそうなほどにたくさん入っており、ご飯派の自分には最高の朝食です。

3日目の今日は基本的に帰るだけの日です。寄り道はちょっとしますが……。

3日目:①桜

本格的に車を走らせる前に町をふらふら。川のほうへ出てみると桜並木が。なんとここは桜の散り始めのようで、地面も頭上もさくら色。
自分はこの多少散ったくらいの頃合いが一番好きで、これを見れてよかった……。


この日最低気温は3.5℃、ふらふらするにも寒いためにまたセーターを着こむことに。
昨日夜の疲れ方を思うと先を急いだほうが良さそう。散策もほどほどに出発することにしました。

3日目:②熱塩駅

山形県を出て長いトンネルを抜け、山を下りてくると国道のはずれにあるのが、廃線になった日中線の熱塩駅。

なんとまあ、渋い駅舎。中は在りし日の写真などが展示されています。
100円で記念の切符が発券できるようなのですが、用紙を切らしているようでかないませんでした。

留め置かれている車両には自由に入れます。しかも普通に座れてしまいます。そして実際の走行音を流せるスイッチまでついている。すげ~。

こんな自由にできるのも珍しいのでは?

3日目:③喜多方ラーメン

昼食どきに喜多方市街地を通るので、ラーメンを食べに。
平日だというのに案の定どこもかしこも激混みで、ラーメン館横の「喜鈴」になんとか車を入れられたので、ここで食べていくことにしました。
でもこの段階ではまだ戦える気がした

時間あるんだから会津若松も行ってはどうか? と心の中の何者かが囁いてきますが、ひとり旅での無理は禁物、会津若松ならギリギリ1泊2日の旅程でも行ける場所なのだからと振り切って、夜に食べたい店まで突っ走っていくことにしました。

3日目:④帰路

帰り道、徐々に疲労が知覚できる事象になって表れてきます。
いかん、眠い……。
途中のSAで車を停めて仮眠をとりつつ先へ。

夜に食べたい店は本来の帰り道を途中で外れ、下道を延々走ることになるのですが、これを選択したのはすこし失敗でした。
食べたいものを食べられたまでは良かったのですが、出発してしばらくするといよいよ身体がしんどくなり「むり、もうむり……」など言いつつもゾンビ状態で走らせては道の駅などで休み、気を紛らわせるためにろくすっぽ使わないカーナビで目的地設定をして、信号で止まるたび減っていく距離表示をみていました。
言うなれば体力ゲージミリ残しで活動している状態を途中の駐車場でミリ回復しながら走っていくかたち。
なんとかやりくりして無事帰宅。
普段なら風呂へ入るのですが、そんな元気もなく、パソコンもスマホも開かず、着替えて布団入ってそのまま翌朝まで寝ました。

体力ガン無視旅程を組むのはやめようというのが今回の反省ですかね……。
とはいえ、行きたい場所には行けましたし、山形県内を往復することで次行くならここを重点的に回りたいという思いもできましたので、次以降の旅行のタネになったかなと思います。
ひとり旅だとこういう無茶ができてしまうのが、よくも悪くも、という感じもしますね。
過去(1年半前)には1泊4日・走行距離1200kmのクレイジーな旅程を組んだこともありましたが、さすがにもう無理かな……。あの時も思えば帰り道はだいぶ身体に疲労がきてました。

最後に、初日の安達太良SA~最終日の喜多方までのルートを載せておきます。一部高速代をケチって下道を走った区間もありますが、(面倒なので)反映していません。だいたい同じということで、堪忍してください。
これ見てなぞる人はいないかと思いますが、山形県内を南北にひと往復してんな、ということがわかってもらえれば。
3日目:小野川温泉/吾妻荘~喜多方(この先帰宅まで寄り道や休憩含め8時間……)


2025年5月1日木曜日

プロフィールに書く”代表作”を考える

他に書きたいこともあるけど、これはこれで早めに書いておくべきかと思って、今日書きます。

代表作ってなんだよ という話。
マイフレンド・Googleで検索してみると
ある時代・流派やある作者の、特徴を最もよく示している作品、またはその中で最もすぐれた作品。「自然主義文学の代表作」「ピカソの代表作」 
だそうです。知ってる意味そのままですね

ときに、何かしら創作活動をしていると、「ウチはこういう感じのモン、作ってます」といったふうに、名刺代わりに見てもらいたい作品が出てきます。完成品か未完かは問わないこととして。
この考えでいくなら、辞書の意味通りの作品を出したらいいと思うのですが……

ひとつ困ったことがあります。
数字です。

閲覧数がとか、ブクマがとか、DL数がとか、そういう数字。

気合いれたやつが伸びなくて、息抜きに書いたヤツがなぜか伸びる
みたいな話はあちこちで聞きます

作者は何をもって、これが代表作だと言って出せばいいのだろう?
数字なのか、自分でこれが一番よくできたと思うものを出せばいいのか、それとももっと「この作品から入ってほしい」みたいな考えのもと選んだほうがいいのだろうか?
あとは……作者の一番お気に入りなやつ……?

なぜこんな話を急にしたかというと、
先日 インディーゲームWEBオンリーに出展したのですが、ふと、「代表作が8年前の作品のままでいいのか……?」と思ってしまい
旅行中に酒を呑んで酔った勢いで考えているしだいです。

プロフィールにはずっと代表作として『レイユウサイ』を出しています。
これ、なぜずっとレイユウサイのままなのかというと、単純に一番遊んでもらえているからです
公開してからの期間の差を考慮してもなお、レイユウサイが一番です。

正直いうと、UI的にはもうだいぶ遊びづらいので、これをずっと代表作として置いておくのは……という感があります
他の作品にしようかと思って考えてみても、ちょっと癖があり(難易度がキツイとか、システムがヘビーとか)、結局一番癖のない作品に落ち着く、という感じ……。

ただ、今どれか一本遊ぶなら、UIまわりがこなれてきたケルリートだと思っています
ただ、シナリオ上でも連続で遊べば最新作まで繋がっているのがなんとなくわかるけど、繋がるエンディングの到達難易度はやや高いので、無条件でおすすめもしづらい

最新作は、牛丼でいえば「アタマだけ5人前」みたいな感じで、2時間尺のシナリオに10時間は遊べる重量級システムが載っているため、好きな人は10時間以上遊べるし、無理な人は無理です。シナリオは趣味全開なのである意味ではこれが代表作

そんなわけで
数字と単純に手に取りやすいことを基準にするならレイユウサイ
システムがこなれて遊びやすいものはケルリート
好きな人は好きなシステムと作者が書きたいシナリオが入っているイルシェラート
という感じで、3作ともばらけるので、すごく悩ましい

全部やるなら最初からやるのが一番なんですけどね。いまどきそこまで遊んでくださる方はなかなかいないので……。