2022年8月12日金曜日

【旅日記】雲出ずる国へ【2日目】

夜が明け、予定した通り6時過ぎに起きた。休みの日なのに仕事の日と起床時間が変わらん……。
しかしガバガバな旅行スケジュールの中でもこれは絶対と決めた、7時5分発の特急やくもに乗るため予定をクリアするため、ホテルを出発。

微妙に関西圏とは違う訛りで話すフロントのお兄さんにチェックアウトの手続きをしてもらい、岡山駅へ。
岡山駅までの道中は休日の朝らしく、通りに立ち並ぶやたらでかい建物に似合わないほど静かだった。
駅のすぐ近くにイオンモールがあるよ……大都会か?

それなりに余裕をもって岡山駅に着き、券売機の前に並んだところで不穏な放送が耳に入った。
「――大雨の影響で7時5分発 特急やくも1号、8時5分発 特急やくも3号は運転を取りやめております。ご利用の――」
それは聞いてないぞ。
券売機の画面をつついてみると9時5分発が出雲市駅行きの最初の特急だという。
駅の放送でそうアナウンスされているのだから、やっぱり運転しますとはならないだろうし、
予定から2時間遅れとは参ったなあ……。
仕方ないので9時5分発の切符(指定席で宍道湖側)を買い、2時間という地味に長いようで短い時間をどう消化しようかと考えつつ、コンコースの外れにあるベンチに座って、道中のコンビニで調達してきた朝食を食べる。
朝食を胃に納めた後、とりあえず情報収集でもと思い、持参していたノートパソコンを開いてみるとなぜかバッテリー残量が心もとないレベルだった。
2時間は2時間でも朝早くの2時間とあって、店はほとんどやっていないし、微妙な短さゆえに岡山城に行くのも微妙だ。
(この時は調べなかったけど、2時間後なら鈍行でも良いのでは? と思うかもしれないが、7時台出発だと出雲市駅到着は夕方だった)
あとパソコンのバッテリー残量からして、コンセントの無い特急やくもで3時間耐えられないかもしれない。
無駄にバッテリー残量を消費するのも惜しいしとりあえず駅併設の商業施設に入れるので、中をふらふらしてみると、マクドナルドを発見。
そういえば最近マクドナルド行ってなかったな……。3か月以上は行っていない。
充電用コンセントもあるしポテトと飲み物で時間潰すか。2時間遅れなので出雲での旅程も考え直さないといけないし。
そんなわけでふらっと入って、フライドポテトでもと思ってメニューを見ると、朝マックという朝専用メニューしか載ってない。
はて……と思いつつ店員のお姉さんに聞いてみると、朝マックしかやってないらしい。知らんかった。
結局ハッシュドポテトと紅茶をちびちびやって1時間半ほど潰し(空いてたのもあって随分と長居してしまった)、早めに駅のホームへ降りる。
駅のホームには結構人がいた。混みそうだというのもあって7時5分発に乗りたかったんだけど……。でも大雨なら仕方ないね。

特急やくもは定刻通り出発。
ただし停車駅は、運転取りやめの影響で2つほど増えるという。これは遅れるやつだ……。
倉敷、総社を過ぎたあたりから車窓は住宅地から中国山地らしいなだらかな稜線をもつ山なみへと移っていく。
同じ景色を、大学2年の夏にサンライズ出雲から眺めたのを思い出した。
今回サンライズ出雲は乗れなかったけど、大雨の影響はどうだったのだろう……。


この特急やくもは出雲市駅まで3時間ちょっとかかる。車窓の秘境感の通りやっぱりwimax2+は入らず、ネットするのは諦めて外を眺めたり、ゲームしたりしていた。
乗っていて思うのは、やはり特急やくもの車窓で良いのは中国山地の中の小盆地。
なぜかどこか懐かしさを覚えるこの風景、この感覚の源流はどこなんだろう。
自分の出身地たる下総のいわゆる"谷津"とはまた違うし……。日本昔ばなしだろうか?
そんな感じでぼんやりしていると景色が開けて、いよいよ日本海側。

う~ん、天気がぱっとしない……。
宍道湖もあまり遠くが見えない。
時期まちがえたか? でも思い立ったが吉日とも言うしな……。

出雲市駅に到着した後はレンタカー屋へ直行。昼飯なんて駅で食ってる場合かと言わんばかりの早歩きで。
この旅の相棒ともいうべきレンタカーは、トヨタの新型アクア。予約時点ではヤリスハイブリッドしか空車がないと出ていたので、ヤリスなんだろうと思っていたので意外だった。
乗り味はアクアのほうが好みです。ただシフトの配列がプリウスと同じでDとBの切替がだるいのはいただけない(ちょいちょいニュートラルになっちゃう)。

さて最初の目的地は奥出雲にある、人気のそば屋。
名前を一風庵という。
当初の予定ではここで昼食ということになっていたが2時間遅れで昼どきを逃すからやめるか……とならないのがひとり旅。
腹が減るのは自分ひとりだから関係ねえ。
車を走らせること約1時間、店の駐車場はほぼ満車だった。うそやん。回転早かろうそば屋で、しかも14時ですよ?
飲食店でおなじみ「待ってる人リスト」に名前を書くべく暖簾をくぐって中をのぞくと、雰囲気ある店内に似つかわしくないほど真新しい機械が。
「待ってる人リスト」は機械化されていました。
早速受付してみると驚きの待ち時間60分。おやつの時間になっちゃう……。
でもここまで来ておいて別の店にというのも癪なので構わず受付を済ませて車へ戻る。
食後にいくつもりだった場所へ先に行くことにした。

鬼の舌震という場所を知っているだろうか?
自分は知らなかった。ここもまた雲出ずる国らしいエピソードがあるらしい。
何も知らずに行っても、だいぶ高い吊り橋渡ったり、でっかい岩とか、変わった形の岩とか、そういうやつを見れたりするのでそこそこ楽しいと思う。
当初の予定では1時間くらいかけてのんびり回るつもりだったけど、そば屋からの所要時間と待ち時間を考えると30分しか使えず、全編超早歩きで見て回ることとなった。



さて予定通りの時間にそば屋へ戻る。
出雲に来たなら出雲そばは外せない。そば好きだし。
やはりそばはシンプルが一番、注文したのは割子そば(通常3枚だけど腹減ったので1枚追加して4枚)。
薬味はねぎ、かつおぶし、刻みのりとシンプルでステキな構成。
こんなのうまくないわけないじゃん……。食べてみるとやっぱりうまい。
この激ウマそばは、そばそのもののおいしさはもちろん、つゆも理解がおいつかないくらいおいしい。
味の方向が近いのはだし醤油だろうか? そば湯ももちろん出たけど、最初のひとすすりはつゆだけで飲んでしまった。
店を出ると15時半過ぎだった。
当初の予定ではここから(先に行ってきた鬼の舌震をのぞいて)2箇所回ることになっていたけど、そんな無茶をしたら夜ごはんを食べそびれそうだったので、1箇所諦めることに。
2時間遅れの時点で予定は崩壊しているので仕方ないね。

さっさと行かねばチェックイン予定の時間に遅れる……。この段階ですでに遅れることは確定だけども。
間に合わないなら数分は誤差だよ誤差とばかりに、そば屋へ向かう道中「噂の生どら」と書かれた看板が目に入って気になっていたお店へ寄り道。
看板に書かれていた生どら焼きとふつうのどら焼きを買って今夜のおやつとした。
向かう先は松江方面。奥出雲からは車で1時間ちょっと。
快調な田舎道と峠道を2回くらいは繰り返し、少し視界が開けてきたところに「日本初乃宮 須我神社」の看板が目に入る。
ルートには入れてなかったけどたまたま通った道沿いにあるとなったら行くしかないでしょ。


そう広くはない境内に参拝者は自分を含めて4、5人。場所と時間を考えると結構いるのでは……。
有名な和歌なんだけど半分くらいしか読めないのがはずかしい

時間も押しているのであまりじっくりとは散策できず、15分程度で神社を後にして、目的地へ向かう。

その目的地は松江の中心から東へ外れたところ、車がギリギリすれ違えるかどうかといったような細い道を抜けた先にあった。
”黄泉比良坂”。
イザナギノミコトが黄泉の国から帰ってくる時、悪霊邪鬼を桃の木で打ち払った場所と言われる場所。
時間は17時過ぎ。ヒグラシが近くの森で鳴いている音以外、車の音や人の声、鳥の鳴き声であったり木の葉の擦れる音であったりが一切聞こえないせいか、急に心細さを覚える。
wimaxの電波も入ってこないし……。
この先は異界だと言わんばかりの雰囲気(でも入っちゃう)

名の知れた場所であるし、なんだかんだ森の奥まで道があるものだとばかり思っていたら、そんなことはなく、ヤマモモの木の近くに場違いみたいなサイズの岩から先に道はなかった。

道がないことに意味があるのかないのか、そんなことはどの立て看板にも書いてないし、それがゆえに妙な推測をしてしまうので急に怖くなってきて、何枚か写真を撮ってそそくさとその場を後にしてしまった。

宿についたのは18時半だった。大遅刻である……。
チェックインと同時に夕食の時間を決める方式だったので助かったが、早めの時間帯はすでに埋まっており、19時45分からの部になった。90分のバイキング方式なので、めいっぱいいると21時過ぎか……。
風呂は夜遅く、23時過ぎに向かった。さすがに誰もいないか、いても1、2人くらいでしょう。
入ってみると案の定先客は2人しかいない。しかも揃って脱衣所で服を着て出ていくところだった。貸し切りやん。
静かに一人で広い風呂を満喫できた。足を伸ばしきれる風呂はもう半年近く入っていなかったけど、すごく懐かしく感じた。
富山で銭湯通いしたのは正解だったな……。
脱衣所で館内着に着替えて扇風機に当たりつつ、ふと思ってしまうのは、一人旅は気楽でいいけど一人しかいないがゆえに誰とも旅行のなかで思ったことを話合えないこと。

翌日は朝一で出雲大社へ行くし、早めに寝ようかな……。
朝ごはんの時間も早いしね。

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