2024年8月30日金曜日

【イルシェラート】たぶんほとんどの人が知覚しないこだわりなどについて

ウディコンの話題を検索する人が減ってきたと思うので、こっそり書いてきます。

『イルシェラート-Ilshet tot Nostiltowi-』がどんなゲームかわからずにこのページを見る人はいないと思うので、ゲームに関しては説明を省略します。

①続編だけど過去作を遊んでいなくても置き去りにならないようにする
過去作を遊んでいない人……というか、過去作を遊んでいてもふつう内容忘れてますよね。5年前やぞ。覚えている人がいたら大ファンかこってりしたアンチくらいだとおもいます

なので、世界観設定について重要なことは改めて作中で語ることにしています。

ところでゲーム本編は主人公たち2人が連れ立ってレベッカの家に帰ってくるところから始まります。
2人で、そのうちの1人の家へ行っているわけなので、状況から2人がどういう間柄なのか推測できると思いますが、3テキスト目でレベッカが
「友だちと一緒に帰ってくるよ、
って手紙送ったのに……」
と明言するようにしています。
極論、とりあえず2人は友だち同士であること、手紙を出すほど遠くから帰ってきていることがわかっていればOKです。
前作の「新たな旅路へ」EDからの続きなので、この内容を覚えていれば「ああ、あの続きなんだな」とわかるようになっていますが、たぶん誰も覚えてない。

②チュートリアルは相変わらず
主人公たちは強くなっているはずですが、街道旅で全然戦っておらず腕がちょっと(?)なまっているので、チュートリアルは相変わらず順番に入ってきます。
『レイユウサイ』以降好評だったので、そのまま続投している箇所です。

チュートリアルパートが素直に遊べば10~20分で終わるのも相変わらずです。この最初のパートでシステムが合わなかったら最後まで合いません。

③やたら増やした会話差分
チュートリアルパートでボスルーエンを倒さず、そして最奥まで行かずに一度町へ戻った時のテキストがあるとか、操作キャラでリアクションが変わるイベントがいくつかあるとか、そういう会話差分が存在します。
シナリオをある程度順不同にするという企画時の思想から、あとは2人主人公でやりたかったことです。
そのせいかサブイベントは前作ほどない気がするのに文字数は最多の4.7万文字。

④過去作をやっていないとわからない箇所
だいたいこのあたり。
・付与呪文開放イベントにてレベッカの言う、「生みの親に作り方を~」ここでの生みの親とは、前作に登場するアイリスを指します。
・みせばん初登場時の2人のリアクション。前作に登場するアイリスを見ているか見ていないかで感想が変わる場面です
あといくつか過去作に登場する地名や人名がちらほら出てきますが、この辺りも遊んでいるかいないかで感想が変わるかな。たぶんほとんどの人は覚えていないと思う

⑤コンフィグ項目をあえて減らす
「充実のコンフィグ画面」(文字通りの意味)ですが、実は前作より1タブ減っています。
前作はオートセーブのタイミングごとにON/OFF設定ができ、その項目が存在することによって「ここでオートセーブされますよ」と示していたつもりでしたが、オートセーブのタイミングが意味不明だというコメントが結構あったのと、一定時間ごとのオートセーブに変更したので、オートセーブの有効無効だけに絞りました。
他にもいくつかの項目を削除しました。内部的には生きてますが。

ゲーム起動したら真っ先にコンフィグの中身見るのって限られた人種だけなんですかね?
PCで商業作品のADV(ここいうADVではフリゲによくある、マップを歩くタイプではない)をたしなんでいる人間なので、インストールしたら真っ先にコンフィグを開いてウィンドウの透過度とかいじってます。
みんなもするだろ?
しないと思ったから減らしたわけですが……。

⑥マルチルート・単一エンディングのシナリオ
今作はエンディング1つです(重要)。
おまけでも「ルートリスト」って書いてあるんですが、気付いている人を観測できていません。
今作の分岐はあくまでもルート分岐であって、エンディング分岐ではないことは、全ルート遊べばわかります。ほぼ同じ会話で終わるようになっています。
過去作でもなんだかんだテキストの差分程度に留まってしまうことがあって、今作の企画時に
「いっそエンディングは1つにしてしまって、そこへ向かうルートを複数用意したほうが何周も遊んだときに印象が変わって楽しいのでは」
という考えのもと、エンディングはルートの内容に合わせて若干差分がある程度であとはほぼ同じになりました。
ルートは3つですが、イベントの攻略順しだいでルートが切り替わることもあります(これはルート数に含んでいない)。

プレイスタイルで変わってきます。気になる方はぜひ探してみてね。

⑦使われていなさそうだけどすごく便利な機能
・ビルド入出力機能。
前作のだいぶ後のバージョンで先行実装した機能です。試行錯誤するときの振り直しが大変なのでつけています。すごく便利なので使ってほしい。

・図鑑の関連項目検索。
苦労した割に誰も使ってない気がする。モンスター図鑑からドロップ品のアイテム図鑑を開いたり、作製アイテムの図鑑から素材になるアイテムの図鑑を開いたりできる機能です。
これ便利なので使ってほしい。これがやりたくて全図鑑のシステム統合をしたくらいなので……。
これは語りだすと長くなるのでやめておきますが、今後の作品でも使っていきたいシステムに仕上がったので、改良を入れていければなと思っています。

・作製アイテムの効果詳細表示
要望があったので使われていると思いたいです。
作る前にそのアイテムにはどんな効果が現れるのか見ることができる機能です。

⑧テキスト全般
基本的に1イベントの長さはおおむね10回以下のテキスト送りで終わるようにするようにしています。重要なイベントなどは別ですが。

⑨たぶんわからないシステム関連
今作のシステム周りの方針は「処理の共通化を進めてデバッグコストを下げよう」でした
メニュー周りのバグは少なかったので、これは成功だったと思います(まあ前作でもメニューに限れば少なかったけど)。ただアイテム欄は難しかった。
戦闘システムはもう使わないので活きないですが、フラグ関連をどうするかが今後の課題。一馬力でどうにかするのは限界きているので、システムに仕事させたい……

・UIの内部処理統合。
実は前作まで、各メニューの選択肢表示や受付、カーソル操作は1つのメニューコマンドに対して1つずつ作っていました。これをやめて、秘伝のソース「汎用選択肢コモン」を大改修して、あらゆる選択肢表示を1つの選択肢システムで動かせるようにしました。
見た目はそっくりだけど中身は全然違う。
アイテム買うときの一覧も、購入数量選択も、コンフィグ画面も、技能習得や装備も同じ選択肢処理で動いています。

・マップチップ以外の全オブジェクトをピクチャ化
ウディタv2時代にピクチャ化へ取り組みました。処理の都合上2ドット単位ですが、方向キーのちょん押しでほんのちょっと動くとかできるようになっています。

・全オブジェクト・イベントの配置データをテキストで管理
ピクチャ化にあわせて、テキスト管理に移行。これまではマップEvでやっていました。
テキスト管理なら、初期化処理さえ走らせればF11やF12を押さずに反映されるのが良い。


今は次バージョン(v1.20)の作業中です。
公開前後でまた記事書きます。

2024年8月25日日曜日

【イルシェラート】今後のアップデート予定

今のところ決まっている内容を書いておきます。
9月上旬めどにアップデートしたいと思っています。

1)表示上の不具合修正
  DMでいただいている表示の不具合を1件修正。
2)オンラインアップデート機能の実装
  今さらですが実装予定です。実装したら投稿サイトに投げようかと思っています。過去作置いているふりーむさんの審査に時間がかかるのですが、更新反映に数日かかるとなると何かと困る場面もあるので……。
  ファイル構成がオンラインアップデート前提でないので、ここの修正にちょっと時間かかる見込みです。
3)世界観設定の齟齬がある箇所の修正
  相当遊んでいないと気付かないサブイベントに世界観設定とかみ合わないテキストが入ってしまっているので、これを修正。
4)アイテム作製材料の変更
  きれいな空き瓶の材料を変更。システム上の問題です。
5)たぶん入れ忘れなマップの制作
  企画案に存在しないマップへ繋がっていそうな箇所があるので、せっかくだから作って実装します。


過去作同様、次以降の作品の制作での成果で反映できるものは反映していきます。
UIは快適なほうがいいですからね。

2024年8月22日木曜日

相棒の日帰り入院と、代車の話

気分転換に、ゲーム制作以外の話をします。

先日相棒(マツダ2)の持病を直してもらいにディーラーへ行きました。片道100km弱、2時間ちょっとのドライブ。
持病は足回りの異音。油脂補充してみたりスプリングの当たりを変えてみたりをやっていくと一旦は収まるけど数週間後にはまた異音がするようになる……といった具合で、外観上は異常がないのでディーラーの人もお手上げ。幸い保障も効くので怪しい部品をひと通り交換することとなった。

そういえばマツダ車はよく「乗り味が硬い」と言われますが、マツダ2もやっぱり硬く、一人で乗っているので当然前席の印象しかないものの、フロントの突き上げ感も結構強くて、ろくな手入れをされていないガタガタの舗装路だと閉口するくらいキツイ。
まあ、これが足回り部品を交換した後どうなったか……という話は最後にすることとして。
足回り部品の交換+調整作業には最短でも5時間かかるとのことで、さすがにその間ずっとディーラーの中で待つのは拷問(腹も減る)なので代車を出してもらえた。

行きの車内では「代車なにになるんだろうな~」などと考えており、とはいえ自車がマツダ2なのでそんなでかい車はこなかろう。脳内で候補をいくつか挙げながら走った。
①新しいマツダ2・・・自車は初期のマツダ2なので、改良が入った後のモデルに乗れたら面白いだろうなと思った。
②ロードスター・・・絶対ないだろと思いつつ、営業の人からは「MT好きならロードスターどうすか?」と営業かけられてもいるので、乗れたらおもろいやろなと。さすがに代車にはないだろうけど。
③マツダ3・・・実は今回の日帰り入院は延期後の日程だった。当初の予定であればもっと早く行けていて、その時の代車はマツダ3の予定だったので。あと いい車と聞いているので単純に乗りたいだけ。

ディーラーに行くと、いかにもこれから出す代車です風な具合に2台車が並んでいる。
マツダ2(フロントマスク変更前)とCX-30。
あ~代車はマツダ2かな?

そう思いつつディーラーで話を聞いて、いざ代車の話になると……
「代車はCX-30です」
まさかのCX-30。一人にはでかい車だぞ。

ディーラーの人から操作説明を聞く。
久しぶりATに手が震える。CX-30は電動パーキングブレーキなので存在しないクラッチを踏もうとして足踏みパーキングブレーキを踏みそうになることはない。

ブレーキペダルを踏みながらシフトレバーをDに入れて、おそるおそるブレーキペダルから足を浮かせると、ぬるりとタイヤが転がりだす。AT車に乗っている実感が出てきた。
とりあえず、朝食抜きで走ってきたので早めの昼食がてら、近くのおいしいうどん屋へ向かう。
うどん屋までは3kmくらい、着くまでに慣れるかと思っていたけど、絶対的な車の大きさ、重さ、あとはMTかATかの違いといった、根本的な違いによる感覚の違いは補正しきれず、なかなか苦しい運転になった。

正直なところ代車でどこかいこうとか、そういう予定は特に立てていなかったものの、今後の乗り換え候補先には絶対出てこない車に乗れているので、軽くドライブすることにした。
目的地は片道1時間弱の場所にある小高い山。自分の車でも来たことがある。

小高い山まで走って、感じたこととしては……
1)やっぱりSUVなんだなと思わされる重心の高さ
 見た目よりは低いけど、乗り慣れたマツダ2よりはやはり重心は高く感じる。曲がりくねった道を登っていくと、それを強く感じる。
2)ブレーキがきかねえ
 というよりはマツダ2のブレーキのききが特別いいのかもしれない。あとATだから、同じ感覚でブレーキ抜くと挙動がちょっと安定しない。
3)めっちゃ静か
 2L直4だけどすげ~静か。さすがに限界までカチ回せる環境ではなかったのでほどほどに回してみたものの、まあ静か。まあ本体で300万くらいするしな。これは好みがあるよね。1.5L直4を2速で4000回転(=60km)までカチ回してエンジン音聴いていると気持ちよくなってしまう人種なので……

あとATは楽だし、パドルやシフトレバーのMTモードでギアを選びながら走ることもできるけど、やっぱり両手両足を使って走る情緒的な楽しさはATではかなわないなとも。
やはり次もMTに乗りたいぞ。

あちこち走り回って疲れたので、コメダでコーヒー飲んで待っていると作業完了の電話がきた。

ディーラーへ戻り交換箇所の説明等を聞いた後、見かけには何の変化もない自分の車に乗り込んでみたが、やはり何の変化もない気がする。
2時間ドライブが待っているので、とりあえずすぐ出よう。エンジンをかけて1速に入れ、ちょっとタイヤを転がしてみると……なんか当たりがやわらかくなっている気がする。
道路に出るときの縁石の段差を降りたときの当たりもなんだか柔らかい。
とくにフロントで段差や路面の凹凸を越えた時の衝撃が丸くなった。本来の乗り心地はこんないいんか……?
これもしばらく走っていくと部品同士の当たりがなじんできたのか、乗り始め数十mのような柔らかさはなくなり、ほどよく締まった硬さになった。
もともと持っていたであろう乗り味がわかるようになったと思うとうれしくなった。今の具合なら舗装されている道ならガンガン走れそう。
これでしばらく走って、なんともなければいいな。

2024年8月15日木曜日

【ウディタ】秘伝のソース③【共通処理改修】

ここ数日はセリフ表示システムの検討とコモン改修の準備をやってました。

・削除するコマンド
 チュートリアルスライド表示(シリーズ作のチュートリアルで画像出てくる場面で使ってた)と、背景変更コマンドを削除する。

・追加するコマンド
 ピクチャ表示コマンド。指定した画面座標にピクチャを表示する機能。文字列ピクチャにも対応する。
 ピクチャ移動コマンド。指定したピクチャ番号のピクチャを移動させる。不透明度も操作できる。
 本当はピクチャ番号を変数で指定したいけど、そもそも出番はそこまで多くないであろうこと(本当にがっつりピクチャ操作するならコモン組む)を考えると、定数指定でいいだろうということで、変数による指定は想定しないことにした。できないことはないけど非推奨ということで……。

・機能の追加
 今後の共通処理拡張を見据えて、表示や動作の制御に関わる変数を、通常/予備変数からCDBへ移す。例えば今まではセリフウィンドウを画面下部に固定するフラグを予備変数に格納していたけど、こういうものをCDBへ移すことにした。
 メリットはシステムの移植が楽になるところだけど、そもそも最新作のシステムを破壊しながら改修する開発スタイルなので、恩恵があるかどうか……。まあ変数の説明文を書けるなど、管理面でいいことあるので良しとします。面倒くさいのはアプデ時に内容をいじることになった場合、ロード後の処理で書き換えが必要になるところ。まあ通常変数もいじらないといけないから変わらんか……。
 ただ既存のフラグを移すだけでなくいくつか機能を追加することにした。
 1)セリフウィンドウの表示座標操作
   任意の画面座標にセリフウィンドウを表示できる。初期値は画面下部の値。
 2)ウィンドウサイズ変更
   縦横サイズを任意に変更できる。1)の機能で座標をいじった場合に使う。
 3)立ち絵モードフラグ
   今後の作品で立ち絵を使う場合、顔グラフィックを表示しないようにするためのフラグ。
 4)回想モードフラグ
   メニュー等からテキストを呼ぶ際、変数等操作されると危険なコマンドを無視できるようにするフラグ。
 5)ADVモードフラグ
   本文を4行以上書けるようにするモード。専用コマンドが有効になり、通常モードのセリフコマンドが無効になる。

 オーソドックスな画面下部のテキスト表示と、画面いっぱいにテキストを表示する機能を1つのシステムで動かす野望のもと、改修をしています。
 実際に出番があるかはUI設計次第だけど。

 既存のコマンドに機能追加するものとして
 1)選択肢実行時、キャンセル有効/無効の選択および有効時のテキスト指定ができるように
   『イルシェラート』でやろうとしたけどボツにした機能。
   一部の選択肢はやはりキャンセルきいたほうが楽なので搭載したい。
 2)(全般だけど)320×240以外に正式対応する
    ワイド画面で幅目いっぱいは使わないので結局等倍か2倍かの分岐だけになりそう。

・文法について
 コマンド行+内容行1~2行 の構成は、通常モードに限り変えない。
 ADVモード時、本文はコマンド行+任意の行数(表示できる範囲で)、それ以外は通常モードと同じ。

・コマンド処理数の拡張
 1つのテキストで処理可能なコマンド数を2倍に拡張。200コマンドまで実行可能にする。
 バックログは相変わらずウディタの限界まで攻められる仕様。危険な仕様なのでそのうちストッパーかけねば……。

・バックログの格納を整理する
 違法増築状態なので、処理を書き直す必要がある。指定セクションをバックログへ格納するだけのコモンを単独で起こせばいい……はず。
 テキスト読み込み時に先行格納しようと考えていたけど、バックログにはセクション情報が格納できないため制御ができず、遠回りすればできそうなアプローチはあるけど、危ない橋な気がするので渡るのはやめておくことにする。
 表示に関してはこれまでのものを踏襲する。既読セクションは現状でも取得可能なので、これを使用することで制御する。ADVモード時まだ検討中。左右キーの爆速送りのほうが好きだけど、上下スクロールのほうがらしいか……。

・検討の末一旦ボツにした案
 1)コモン呼び出しコマンドに返り値を受け取るオプション
  「できなくはないけど、返り値が必要になるような複雑な処理はコモンに投げるべき」
  ……となり一旦ボツ。
 2)キー待ち指示文字
  本文の行数拡張をすれば要らないと考えて保留。
 3)単語リンク機能
  そもそも既存の機能である程度実装できるので、単独で機能を起こすほどではない。
  キー受付については必要になってから実装でも遅くないので、一旦ボツ。


明日以降はちびちびこのシステムをいじっていきます。
とりあえず、イルシェラートのテキストがフツーに動作する程度には持っていきたい。

2024年8月10日土曜日

『イルシェラート-Ilshet tot Nostiltowi-』の難易度設定について②

前回の記事からもう少しだけ掘り下げたもの書いていこうかと思います。

全体を通して
・前半はやさしめに調整
・後半はシナリオ設定に合わせた調整(強くする)
をしています。システムを覚えてもらうためには、前半のボスを少々手ごわくする方が良いと考えていますが、今作はシナリオとの兼ね合いで、こういう調整にしています。

また過去作比で
・道中の敵はやさしめに
・ボスは強めに
この傾向になるようにしています(例外はもちろんある)。
知能バフ+火あぶりでワンパンとか、開幕火焔ばしら十字砲火なんてものはもう、ないんだ……。

今作特有の事情として
・育て方や装備でステータスがわりと違う
・難易度による補正が大きい
ということで鍛えがいが出るように、後半ボスは火力過剰にしています。最高難易度で対策無しだと基本ワンパンです。でも耐える手段はたくさんある。
当たらなければどうということはない+大火力で押し切ってもいいし、防御性能を高めて耐えながらチクチク削ってもいい。
アクションが苦手なら、難易度やさしいにすれば難易度むずかしい比で被ダメージ0.3倍、ほぼ全ての敵の攻撃に耐えられます。

前作『ケルリート』での反省
・ボスの手数が多すぎる(あえてやっていた面はあるにせよ……)
・難易度「やさしい」がやさしくない
お供を呼んでくるボスは、シナリオボスにはほとんどいません。対多数戦はルートによって1~2戦。そして多数を相手取るとき、ボス本体は弱めの設定としています。2体出てくるボスはあるけど……これは多数に入れていません。どっちも本体だよ。
むろん、おまけボス(魔物のすみか:ボス再戦要素)では取り巻きが存在します。やりたい人向けなのでここはそのまま。
難易度「やさしい」は、補正量を増やして難易度「むずかしい」比で被ダメージ0.6倍→0.3倍とし、アクションRPGが苦手でも遊べるように調整。さすがに後半は全体で数回リトライ入ると思いますが、装備を強くするなど、アクションじゃない部分で対応可能。

システムで利用できるものとして
攻撃技を複数持っている敵(あてはまるのはほぼボス)は、間合いで撃つ技を変える
・キャラ切り替え後5秒間は1回だけ確定ガード(ダメージ半減)の「連携防御」を使えばほぼ全ての攻撃は1発耐えられる
過去作よりも、ポジション取りは重要です。遠隔が強いボス、近接が強いボスがいます。
また、キャラのステータス上、レベッカは遠隔が得意、シャルロッテは近接が得意です。ボスに合わせてメインで戦うキャラを切り替えることを、ある程度想定しています

2024年8月5日月曜日

【ウディタ】秘伝のソース②【共通処理改修】

共通処理改修の修正方針をまとめる記事2つ目です。

【汎用選択肢コモン】初版2016年(処女作)
ウディタ標準コマンドの「選択肢」+αができるように作ったコモン。
『ケルリート』までは最大10個しか選択肢を作れず、汎用性に乏しかったが、全メニューを汎用選択肢コモンで実装することを目標に掲げた『イルシェラート』で大幅に手を入れて、数百個でも処理可能になった(そこまでやると重いけど)。
今作で大幅に手を入れた一方、キー受付周りは設定が不便なため、ここを修正したい。

・キー受付周り
 各キーの受付可/不可設定を、キー受付設定DBから引っ張ってこれるようにする。各キーの設定を逐一用意すると設定項目が増えるだけで使いづらい。

・コモン全体
 320×240以外のサイズに対応する。ほかのサイズ候補は、640×480と960×540。

機能面に関しては今のところキー受付以外不満がないのでこのまま。
万能ウィンドウみたいに2行以上の選択肢は考えていない(操作大変だしね・・・)

【キー入力受付】初版2017年(レイユウサイ)
キー入力受付を拡張するコモン。現在はちょっといらないくらい受付可能枠がある。
キーリピートもあるし、現状不満はないが、時流としてF12押下に対応したい。

【イベントフラグ管理システム】初版2016年
共通処理のカオス代表。ノンフィールドな街でイベントを起こすのにマップイベント使うと管理が面倒なので用意したシステム。
イベント数が増えるにつれ設定項目の増築が進みカオス度が増し、今作ではマップイベントをほぼ廃止関係上疑似マップEvを実装し、その管理も任せたため手のつけようがないくらいのカオス。それでも設定を間違えなければちゃんと動くので恐ろしい。よく作ったな。

・DBの項目
 いくつか消しても差し支えない項目がある。
 「連続起動」・・・DBにあるほかのイベントを続けて呼ぶ機能。使ったことがないし、テキスト側で連続呼び出し可能なので不要
 「イベントフラグ折る?」・・・終了時イベントを消すかどうか設定する項目。消滅条件に呼び出しEvのID入れればいいので削除。
 「終了後テキスト呼ぶ?」・・・終了後にテキストを呼び出す機能。使ったことない。テキスト側で実装可能なので削除。

・仕様を変えたい
 イベント終了後に変数を操作できるが、「加算」ではなく「代入」にしたい。(なぜか項目名には代入が入っており、勘違いでバグったことがある)


改修作業が一番大変なのはセリフ表示コモンで、他は案外さほどでもないかもしれない……。

2024年8月4日日曜日

【ウディタ】秘伝のソース①【共通処理改修】

まだウディコン期間中ですが、毎回このくらいの時期になると次の作品の準備に入っちゃうんですよね。
『レイユウサイ』公開時も、『ケルリート』公開時もそうでした。バグ修正を終えると次に向けての作業を始めています。DL数カウンタがあるので、過去の結果からなんとなく先が見えてしまうのもある。2回参加していたからなんとなくわかる。
たぶん、今作は圏内/圏外の境目あたりです。


それはさておき、制作中も公開後も苦しめられた共通処理に手を入れて、今後も使えるようにしていきたいと思います。
なにせ初版2016年のシステムばかり、そこに作品を作るたびに増改築を加えてきたのでカオスそのもの。
とりあえず、初回はセリフ表示システムの改修項目を、自分向けに書き残していきます。

【セリフ表示システム】初版2016年(処女作)
txt読み込みでセリフ表示するやつ。
バージョン付番はしていませんが、こんな感じ。イルシェラートでセリフ行数変更と、マップEv廃止をした関係で互換は結構切れています(文法は同じ)。
過去何回か整頓しているので処理そのものはある程度完成されており、コマンドの追加・整理とバックログ処理の改修くらいになりそう。
処女作・・・v1 → v2(途中でレイユウサイのものを全移植)
レイユウサイ・・・v2
ケルリート・・・v2.5
イルシェラート・・・v3

・文法について
 コマンド行+内容行1~2行 の構成は変えない(15万文字くらい書いているのにここから変えるのはしんどい)。コマンドは整理、ピクチャ関連の機能追加をしたい。現状ほとんどピクチャが扱えない。可能ならコモン呼び出しコマンドに返り値を受け取るオプションがほしい。返り値で条件分岐したい。
 あまり出番はないと思うけど、キー待ち指示文字が欲しい。ADVモード実装するなら必須。

・バックログの仕様
 つけた当時はほぼセリフ表示しか読まない想定だった関係上結構無理のある実装をしているため、全とっかえしたい。ぶっちゃけ今も状況によっては挙動が怪しいが、破壊的改修をしないと直らないのでそのままになっている。
 1セリフ読むたびに文字列操作でバックログ保存用文字列変数に挿入して、バックログを呼び出したときは保存用文字列変数の中身を読み込んで表示するようにしてあるが、これをテキスト読み込み時に全部挿入してしまいたい。表示可能範囲はセクション番号(コマンド1つで1セクション)で制御可能なはず。画面いっぱいに表示せず左右キーで爆速送り可能な仕様は継続とする。

・セリフ表示DBへの代入処理
 通常セリフの読み込み領域が0~99セクションまでだが、これを倍に増やす。(CDBの改造)
 バックログは通常セリフの後の領域を使うのは変わらず。

・コモン全体
 テキスト表示位置制御を拡張したい。上下だけでなく、任意の座標に表示できるといいな(基本システムみたくCDBに共通処理変数用のDB作ろうかな)。ADVみたく画面全体に表示する機能は搭載できるだろうか……。ADVモードフラグon/offで全体表示+txt区切りで改ページなら可能?
 コマンド処理部と入力受付・表示部を分割したい。処理が長すぎる。
 キー数がしんどいが単語リンク機能がほしい。サブはスキップ、セット切り替えキーはバックログ、ジャンプキーはオートon/off……キャラ切り替えキーに設定? ”|リンク名|”みたいな感じで書きたい。単語解説が画面の空いてるとこに出てくる。
 メニューから呼び出す回想モードを想定する。バックログ同等、セリフしか読まない仕様ならさほど難しくはないはず。
 立ち絵表示はたぶんないが、モード切替(立ち絵モードon/off?)で顔グラ指定あっても顔グラを非表示、代わりに別体のコモンを呼んで表示するようにはできそうか。とりあえず顔グラoffにするだけの機能として載せる。


ひとまずこんな感じで。
目標はセリフ表示システムで簡単なノベルゲームくらいなら作れるようにしたい。作るかは別だけど。

2024年8月1日木曜日

『イルシェラート-Ilshet tot Nostiltowi-』の難易度設定について

 毎度のことながら変なバグが多くて申し訳ないです
(バグそのものは過去作比で減っているけど、今回は修正した時に変なバグ増やしていることが多い、これが良くない)

ところで、今作は前作『ケルリート-Littlewitch of Kelritos-』に続いて3段階の難易度を設けました。
今作の各難易度のコンセプトは

・むずかしい:作者が遊んでちょうどいいくらいの難易度。終盤は(アクションRPGなのに)ワンパン上等、対策をガチガチに講じて殴り合って勝つことに快感を覚える人向け
・ふつう:初めて遊ぶ人向けの難易度。プレイスタイルによって特定のボスに苦戦させられるかもしれないくらいの味付け
・やさしい:文字通りの難易度。苦手な人でも遊べるくらいの調整

前作はその前の『レイユウサイ』がやさしすぎた反動で難易度をスキルビルドゲーにふさわしい高さまで引き上げたところ、「きつい」という声を結構もらいました(投げた報告もあった)。
なお『レイユウサイ』は難易度がやさしいとふつうの二つでしたが、このときはふつうが「作者が遊んでちょっとぬるいかな程度」の難易度でした。

今作のバランス調整をするにあたって、過去2作を踏まえてどうするかを考えたとき、
・ケルリートで難易度むずかしいを選択した人は観測範囲にほとんどいなかったこと
・(ウディコンのコメントを読む限り)難易度がちょっと低いくらいのほうがかえって楽しいと感じる人が多いっぽいこと
・でも難易度低いとシステムをフルに使わなくても勝てちゃう……
この3つから、
「やさしい」「ふつう」は『レイユウサイ』並みにやさしく、「むずかしい」は『ケルリート』並み以上に難しくの方向になりました。

難易度の振り方はダメージ補正で調整しています。
補正量は過去作比でかなり大きくしています。難易度やさしいに至っては、むずかしい比で被ダメージ0.3倍、与ダメージ2倍ですから、強化も何もなしで遊んだとしても、あるおまけボス以外は確定で数発耐え、道中の雑魚敵は1~2発で倒せます。
正直やりすぎくらいにはやさしいのですが、それくらいやさしくないと、苦手な人は遊べないです。本当に。
そもそもアクションRPG苦手な人は触らないんじゃないかと思われるかもしれませんが、ウディコンは苦手なジャンルでも遊ぶ人がいますので……
試しに触ってみて、「敵に近づいてザクザク剣で斬ったり魔法をぶつけたりするの、楽しい」と思ってもらえたらいいな、と思っています。まず入ってもらって、楽しさを見出してもらえれば、今後同ジャンルのゲームのプレイ人口も増えるかな……とか……。

あんまり高尚なことを考えて調整したわけではないですが、結果的にそうなるといいなと思っているのは事実です。