2024年8月30日金曜日

【イルシェラート】たぶんほとんどの人が知覚しないこだわりなどについて

ウディコンの話題を検索する人が減ってきたと思うので、こっそり書いてきます。

『イルシェラート-Ilshet tot Nostiltowi-』がどんなゲームかわからずにこのページを見る人はいないと思うので、ゲームに関しては説明を省略します。

①続編だけど過去作を遊んでいなくても置き去りにならないようにする
過去作を遊んでいない人……というか、過去作を遊んでいてもふつう内容忘れてますよね。5年前やぞ。覚えている人がいたら大ファンかこってりしたアンチくらいだとおもいます

なので、世界観設定について重要なことは改めて作中で語ることにしています。

ところでゲーム本編は主人公たち2人が連れ立ってレベッカの家に帰ってくるところから始まります。
2人で、そのうちの1人の家へ行っているわけなので、状況から2人がどういう間柄なのか推測できると思いますが、3テキスト目でレベッカが
「友だちと一緒に帰ってくるよ、
って手紙送ったのに……」
と明言するようにしています。
極論、とりあえず2人は友だち同士であること、手紙を出すほど遠くから帰ってきていることがわかっていればOKです。
前作の「新たな旅路へ」EDからの続きなので、この内容を覚えていれば「ああ、あの続きなんだな」とわかるようになっていますが、たぶん誰も覚えてない。

②チュートリアルは相変わらず
主人公たちは強くなっているはずですが、街道旅で全然戦っておらず腕がちょっと(?)なまっているので、チュートリアルは相変わらず順番に入ってきます。
『レイユウサイ』以降好評だったので、そのまま続投している箇所です。

チュートリアルパートが素直に遊べば10~20分で終わるのも相変わらずです。この最初のパートでシステムが合わなかったら最後まで合いません。

③やたら増やした会話差分
チュートリアルパートでボスルーエンを倒さず、そして最奥まで行かずに一度町へ戻った時のテキストがあるとか、操作キャラでリアクションが変わるイベントがいくつかあるとか、そういう会話差分が存在します。
シナリオをある程度順不同にするという企画時の思想から、あとは2人主人公でやりたかったことです。
そのせいかサブイベントは前作ほどない気がするのに文字数は最多の4.7万文字。

④過去作をやっていないとわからない箇所
だいたいこのあたり。
・付与呪文開放イベントにてレベッカの言う、「生みの親に作り方を~」ここでの生みの親とは、前作に登場するアイリスを指します。
・みせばん初登場時の2人のリアクション。前作に登場するアイリスを見ているか見ていないかで感想が変わる場面です
あといくつか過去作に登場する地名や人名がちらほら出てきますが、この辺りも遊んでいるかいないかで感想が変わるかな。たぶんほとんどの人は覚えていないと思う

⑤コンフィグ項目をあえて減らす
「充実のコンフィグ画面」(文字通りの意味)ですが、実は前作より1タブ減っています。
前作はオートセーブのタイミングごとにON/OFF設定ができ、その項目が存在することによって「ここでオートセーブされますよ」と示していたつもりでしたが、オートセーブのタイミングが意味不明だというコメントが結構あったのと、一定時間ごとのオートセーブに変更したので、オートセーブの有効無効だけに絞りました。
他にもいくつかの項目を削除しました。内部的には生きてますが。

ゲーム起動したら真っ先にコンフィグの中身見るのって限られた人種だけなんですかね?
PCで商業作品のADV(ここいうADVではフリゲによくある、マップを歩くタイプではない)をたしなんでいる人間なので、インストールしたら真っ先にコンフィグを開いてウィンドウの透過度とかいじってます。
みんなもするだろ?
しないと思ったから減らしたわけですが……。

⑥マルチルート・単一エンディングのシナリオ
今作はエンディング1つです(重要)。
おまけでも「ルートリスト」って書いてあるんですが、気付いている人を観測できていません。
今作の分岐はあくまでもルート分岐であって、エンディング分岐ではないことは、全ルート遊べばわかります。ほぼ同じ会話で終わるようになっています。
過去作でもなんだかんだテキストの差分程度に留まってしまうことがあって、今作の企画時に
「いっそエンディングは1つにしてしまって、そこへ向かうルートを複数用意したほうが何周も遊んだときに印象が変わって楽しいのでは」
という考えのもと、エンディングはルートの内容に合わせて若干差分がある程度であとはほぼ同じになりました。
ルートは3つですが、イベントの攻略順しだいでルートが切り替わることもあります(これはルート数に含んでいない)。

プレイスタイルで変わってきます。気になる方はぜひ探してみてね。

⑦使われていなさそうだけどすごく便利な機能
・ビルド入出力機能。
前作のだいぶ後のバージョンで先行実装した機能です。試行錯誤するときの振り直しが大変なのでつけています。すごく便利なので使ってほしい。

・図鑑の関連項目検索。
苦労した割に誰も使ってない気がする。モンスター図鑑からドロップ品のアイテム図鑑を開いたり、作製アイテムの図鑑から素材になるアイテムの図鑑を開いたりできる機能です。
これ便利なので使ってほしい。これがやりたくて全図鑑のシステム統合をしたくらいなので……。
これは語りだすと長くなるのでやめておきますが、今後の作品でも使っていきたいシステムに仕上がったので、改良を入れていければなと思っています。

・作製アイテムの効果詳細表示
要望があったので使われていると思いたいです。
作る前にそのアイテムにはどんな効果が現れるのか見ることができる機能です。

⑧テキスト全般
基本的に1イベントの長さはおおむね10回以下のテキスト送りで終わるようにするようにしています。重要なイベントなどは別ですが。

⑨たぶんわからないシステム関連
今作のシステム周りの方針は「処理の共通化を進めてデバッグコストを下げよう」でした
メニュー周りのバグは少なかったので、これは成功だったと思います(まあ前作でもメニューに限れば少なかったけど)。ただアイテム欄は難しかった。
戦闘システムはもう使わないので活きないですが、フラグ関連をどうするかが今後の課題。一馬力でどうにかするのは限界きているので、システムに仕事させたい……

・UIの内部処理統合。
実は前作まで、各メニューの選択肢表示や受付、カーソル操作は1つのメニューコマンドに対して1つずつ作っていました。これをやめて、秘伝のソース「汎用選択肢コモン」を大改修して、あらゆる選択肢表示を1つの選択肢システムで動かせるようにしました。
見た目はそっくりだけど中身は全然違う。
アイテム買うときの一覧も、購入数量選択も、コンフィグ画面も、技能習得や装備も同じ選択肢処理で動いています。

・マップチップ以外の全オブジェクトをピクチャ化
ウディタv2時代にピクチャ化へ取り組みました。処理の都合上2ドット単位ですが、方向キーのちょん押しでほんのちょっと動くとかできるようになっています。

・全オブジェクト・イベントの配置データをテキストで管理
ピクチャ化にあわせて、テキスト管理に移行。これまではマップEvでやっていました。
テキスト管理なら、初期化処理さえ走らせればF11やF12を押さずに反映されるのが良い。


今は次バージョン(v1.20)の作業中です。
公開前後でまた記事書きます。

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